本来は「WR」ワイドレシーバーを 3人出してパスを投げる戦術「ショットガン・オフェンス」で使う隊形を「ショットガン・フォーメーション」と言ったが、
今ではクォーターバックがセンターの後方に離れて立ってスナップを受けるスプレッド隊形をまとめて「ショットガン・フォーメーション」または単に「ショットガン」と呼んでいる。
特徴
パスプレイを得意とするチームが多用する。
QBが後方に下がってスナップを受けることでフィールド全体を広く見ることができる。
QBが動かずにパスをするのでブリッツの目標になりやすい。
ディフェンスが対抗策として強いパスラッシュをかけてQBを捕まえる戦術(「46ディフェンス」、「ブリッツディフェンス」など)を作り上げたことで廃れていった。
現代では純粋な「ショットガン・オフェンス」を行っているチームはなく、
早いタイミングでパスを投げる戦術が主流になっている。
要点
- クォーターバックはセンターの後方に離れて立ってスナップを受け、パスを投げる。
- レシーバーを両サイドに拡げて配置するスプレッド隊形。
解説
「
シングルウィング・フォーメーション」から発達した隊形で、
シングルウィングがラン攻撃を目的にしたのに対してパス攻撃を目的として誕生した。スナップを受けた選手は走るのではなく、パスを投げる。
シングルウィングからパスを投げる戦術は 1930年代の大学フットボールですでに存在した。
NFLでは 1940年代にイーグルスが同様の戦術を使った。
1960年に49ナースのレッド・ヒッキー監督が「ショットガン・フォーメーション」と名づけ、
「ショットガン・オフェンス」の発達と普及によって定着した。
NFLは 1980年ごろからパス全盛時代に入り、その名が広まった。