第31回スーパーボウル

SUPER BOWL XXXI
ペイトリオッツ 21 - 35 パッカーズ
1997年 1月 26日
 1Q2Q3Q4QTOTAL
ペイトリオッツ1407021
パッカーズ10178035
ルイジアナ州ニューオーリンズ「ルイジアナ・スーパードーム」
MVP デズモンド・ハワード (パッカーズ)
観衆 72,301
1997年 1月 26日 -- 舞台はスーパーボール史上にさまざまなドラマを残してきたニューオーリンズ、スーパードーム。

新鋭クォーターバックの対決となった第31回スーパーボールは、第1クォーター両チームの総得点が24得点というスーパーボール記録で始まる試合となっ た。

パッカーズのQBファーヴは立ち上がり2プレイでTDを奪い、ペイトリオッツのQBブレッドソーも2TDですかさず逆転。試合は否応無しに白熱した。

第2クォーターになっても、試合は両クォーターバックのパスオフェンス主体 で進み乱戦模様となったが、次第にパッカーズディフェンスがペイトリオッツオ フェンスを封じ始め、オフエンスが最逆転に成功したあとは逆転を許さず、中盤 に入りスペシャルチームのRデズモンド・ハワードがキックオフリターンTDを 決めると一気に波がパッカーズに片寄り、ペイトリオッツオフェンスは完全に勢 いを失った。実に 1968年第2回スーパーボール以来 29年ぶりにパッカーズがN FLの頂点に立った。

        _1Q _2Q _3Q _4Q _ TOTAL 
ペイトリオッツ 14   0   7   0    21
パッカーズ   10  17   8   0    35

ペイトリオッツ
TD K.バイアース ( 1 y パス: D.ブレッドソー ) GK
     B.コーツ ( 4 y パス: D.ブレッドソー ) GK
     C.マーティン ( 18 y ラン ) GK
 
パッカーズ
TD A.ライズン ( 54 y パス: B.ファーヴ ) GK
     A.フリーマン ( 81 y パス: B.ファーヴ ) GK
     B.ファーヴ ( 2 y ラン ) GK
     D.ハワード ( 99 y キックオフリターン ) 2p:M.チュムラ (パス:B.ファーヴ )
FG C.ジャッキー -- 37 y 31 y
「ここまでやってきた甲斐があった。今までで最高の選手たちだ。今までで最 も信頼しあう選手たちだ。コーチたちもシーズを通して素晴らしい仕事をしてく れ、選手をまとめてくれた。我々はここに一体となった。監督ロンバルディーは すごい伝説を作ったが、我々もまた伝説を作りつつある。やがて長いときをかけ てきっと作り上げられると私は信じている。」(パッカーズ HC M.ホルムグレン)

パッカーズの勝利によってNFCチームのスーパーボール連勝記録は13に延 びた。

この日パッカーズQBファーヴは1つのターンオーバーも許さず 246y(14/27) 投げた。WRアンドレ・ライズンへ投げたこの日最初のパスは貴重な先制点と なるTDパスとなった。またさらに 14-10と逆転を許した後のWRアントニオ・ フリーマンへ投げた再逆転のTDパスは 81yのスーパーボール最長記録となった 。

「このために激しい練習をして来た。たくさんの困難をもあった。長い道のり だったが、今ここにいる。ここは格別だ。ホームのようだがより多くの人が自分 のプレイを見ている。」(パッカーズ QB B.ファーヴ)

このプレイはフリーマンがマンカバーのセイフティー、レイヤー・マイルロイ をライン上で振り切り、ディフェンスバックが中盤に上がって誰もいなくなった 奥のフィールドを一気に駆け上がって完全なワイドオープンで受けたパスだった 。

これまでのスーパーボール記録は第15回レイダースのジム・プランケットから ケニー・キング、第22回レッドスキンズのダグ・ウィリアムスからリッキー・サ ンダースに渡った 80yTDパスだった。

「ここまでたどり着けば十分満足できる。しかし、この試合に負けるとがっく り来てしまう。誰よりも、私はがっくり来ている。しかし、確かに我々はチャン スを物にできなかったのだ。グリンベイは実力がある。マイク・ホルムグレンは これからの将来がとても頼もしい素晴らしい監督だ。(ゼネラル マネージャーの) ロン・ウルフは素晴らしいチームを作った。彼らの選手は実にすばらしい能力 を持っている。彼らは多くの業績を残し彼らこそチャンピオンにふさわしい。」( ペイトリオッツ HC B.パーセルズ)

パッカーズは前半で 27-14と 点差を13点に引き離したが、後半に入りパッカ ーズが4thダウンギャンブルに失敗するとペイトリオッツがそのボールを確実に 運びエースRBカーティス・マーティンのTDランによって6点と点差をつめ、 流れを引き寄せた。
しかし、その直後のキックオフリターンでリターナー、デズモンド・ハワード が 99yのリターンTDを決め、2ポイントコンバージョンも成功させて 35-21と 再びパッカーズが優位にたった。

「ハーフタイムにロッカールームでリターンで崩せると話した。思ったように 後半崩すことができた。後半の1本目は思うようにリターンできなかったが、2 本目は思い通りに大きなリターンができた。
基本通りにドン・ビービーの後について、真ん中を駆け上がった。みんながし っかりと仕事をしてくれた。正確にブロックしてくれて穴ができた。その穴を全 速力で駆け上がって、キッカーを振り切った。そして、タッチダウンになった。 」 (パッカーズ Returner D.ハワード)

第4クォーターにペイトリオッツのQBブレッドソーは反撃に出たが、2つの インターセプトを許しと逆転の糸口をたたれてしまった。ブレッドソーは 253y (25/48)4インターセプト、2TDに終わった。

「デズモンドがいるとキックに期待できない。得点を挙げて6点差にまで追い 上げて流れをいくらか引き戻したが、彼がプレイを決めて我々は失速してしまっ た。」(ペイトリオッツ QB D.ブレッドソー)

「27-21になって向こうは少々焦ったと思う。あのドライブで流れを引き寄せ て、いい感じでディフェンスに行けるところだった。しかし、ハワードがビッグ プレイを決めてしまった。彼は実力がある。恐ろしい選手だ。今シーズンずっと 素晴らしかったが今日もすごかった。」(ペイトリオッツ HC B.パーセルズ)

ハワードはこの日、4回のキックオフリターンで 154y、6回のパントリター ンで 90y走り、1TDと2つの得点につながるロングリターンで、スペシャルチ ームのプレイヤーとしては初めてののMVPに輝いた。ハワードが決めた 99yキ ックオフリターンTDはスーパーボール最長記録。

「‘強いものが頂点に立つ’と言う古いことをがある。自分はこの強いチーム の一員にすぎなかった。とてもMVPなんかになれるとも思わなかった。まさか 、向こうがこんなにキックしてくるとは思わなかった。試合前に言っていたよう に、もしかしたら勝負を仕掛けに自分のところにキックしてくるかも知れなかっ たが、私はリターンチームに絶対の信頼を得ているので今シーズンずっとそうだ ったように絶対にすごいプレイを決める自信があった。」(パッカーズ D.ハワード)

ブレッドソー試合開始の第1クォーターにも2インターセプトを喫し、パッカ ーズに先取点を与えてしまった。
パッカーズのQBブレッドソーは全 246yパスの内 213yを前半に投げた。

「ボールゲームだったのに勝てなかった。だからといって、誇りを持っている このニューインクランド ペイトリオッツの趣を変えたりしない。チームはまだ 若い。ロッカールームを出たがまだ気持はそこに残っている。去年のオフシーズ ン、トレーニングキャンプのように激しい練習してくれば来年もまた必ずここま でやって来れる。」(ペイトリオッツ QB D.ブレッドソー)

「ドリューは良くプレイしていたと思う。好きではないプレイも2プレイして いた。良くプレイしていた。彼のおかげでいい状況にもなったがクォーターバッ クにはどうしようもないことがいくつか起こって、試合の終盤には彼にもコント ロールできなくなっていた。」(ペイトリオッツ HC B.パーセルズ)

第27回と第29回の21点を上回り総得点24点でスーパーボール記録となった 第1クォーターはファーヴからライズンへのTDパスから始まった。

「カバーが数人しかいなかった。試合の序盤からそんなふうにしてくるとは思 わなかった。試合が始まってたった2プレイ目だ。だが、彼らはそうしてきた。 チャンスだと思い、確実なところをねらってポスト下のアンドレに投げた。彼な ら絶対にディフェンスを振り切れると確信していた。実際その通りになった。」 (パッカーズ QB B.ファーヴ)

最優秀選手

デズモンド・ハワード(パッカーズ)

スタッツ



1stダウン数
  (ラッシュ による)
  (パス による)
  (ペナルティー による) 
3rdダウン成功率 
4thダウン成功率 
TOTAL ヤード      
プレイ数          
平均ヤード         
ラッシュヤード    
  ラッシュ数
  平均ラッシュヤード
パスヤード    
  成功率  
  平均パスヤード       
サックロス(回数/ヤード)
被インターセプト数      
リターンヤード
  パントヤード
  キックオフリヤード
  インターセプトヤード
ペナルティーヤード      
フアンブル/ロス 
時間  
 ペイトリオッツ     パッカーズ    
            
           16             16
            3              8
           12              6
            1              2
         4/14           3/15
          0/2            0/1
          257            323
           66             68
          3.9            4.8
           43            115
           13             36
          3.3            3.2
          214            208
        25/48          14/27
          4.0            6.5
         5/39           5/38
            4              0
          165            268
         5/30           7/90
        7/135          4/154
          0/0           4/24
         2/22           3/41
          0/0            0/0
        25:45          34:15

スターター

ニューイングランド
ペイトリオッツ
   オフェンス

 WR 84 S.ジェファーソン

 LT 78 B.アームストロング
 LG 76 W.ロバーツ
  C 64 D.ウォラボー
 RG 71 T.リッキー
 RT 68 M.レイン

 TE 87 B.コーツ
 WR 88 T.グレン

 QB 11 D.ブレッドソー
 RB 28 C.マーティン
 RB 41 K.バイアース
   ディフェンス

 LE 92 F.コロンス
 LT 97 M.ウィーラー
 RT 75 P.サガポルカート  
 RE 55 W.マギネスト

LLB 53 C.スレイド
MLB 52 T.ジョンソン
RLB 59 T.コリンズ

LCB 24 T.ロー
RCB 45 O.スミス
 SS 36 L.マイルロイ
 FS 32 W.クレー
グリンベイ
パッカーズ
   オフェンス

WR 86 A.フリーマン

LT 64 B.ウィルカーソン
LG 73 A.テイラー
 C 52 F.ウィンタース
RG 63 A.ティマーマン
RT 72 E.ドットソン

TE 89 M.チュムラ
WR 84 A.ライズン

QB  4 B.ファーヴ
RB 34 E.ベネット
FB 30 W.ヘンダーソン
   ディフェンス

  LE 92 R.ホワイト
   T 71 S.ドットソン
  NT 93 G.ブラウン
  RE 96 S.ジョーンズ

LOLB 59 W.シモンズ
 MLB 54 R.コックス
ROLB 51 B.ウィリアムス

 LCB 21 C.ニューサム
 RCB 33 D.エバンス
  SS 36 L.バトラー
  FS 41 E.ロビンソン